2025年10月17日(金曜日)

床下浸水が発生したらどうなるの?放置するリスクや初期対応について詳しく解説します

「床下浸水」は、一見すると家の内部に大きな被害がないように思えるかもしれませんが、床下に水が入り込むことで、構造材の腐食やカビの発生、害虫の繁殖など、深刻な二次被害へとつながる恐れがあります。

放置してしまうと、住まいの耐久性や居住環境に悪影響を及ぼすだけでなく、将来的な修繕費用が高額になるケースも少なくありません。

そこで本記事では、床下浸水が発生した際に起こりうる被害の具体例や、見逃してはいけないリスク、そして迅速に取るべき初期対応について詳しく解説します。

災害時に慌てないためにも、事前に正しい知識を身につけ、いざというときに備えておくことが大切です。



床下浸水は、見た目では被害が分かりにくいため、「とりあえず乾けば大丈夫」と軽く考えてしまいがちです。

ここでは、床下浸水を放置した場合に起こりうる具体的なリスクについて詳しく解説します。
できるだけ早く対応しなければいけない理由を理解するためにも、ぜひ参考にしてください。


木材の腐食・劣化

床下の構造材(束柱や大引き、土台など)は多くが木材でできています。そこに湿気や水分が長期間残ると、木材が腐敗菌やキノコ類(木材腐朽菌)に侵され、強度が低下していまいます。
建物全体の耐震性・耐久性に悪影響を及ぼし、大規模な補修が必要になるケースもあります。


カビの発生

床下にたまった湿気は、カビの温床になります。カビは木材だけでなく、床上の室内空間にも影響を与える可能性があり、アレルギーや喘息などの健康被害の原因にもなります。


シロアリや害虫の発生

湿った床下環境は、シロアリにとって最適な生息場所です。放置しているとシロアリが木材を食い荒らし、建物の構造を脅かす危険があります。また、ゴキブリやダニ、ネズミなどの害虫も発生しやすくなります。


悪臭・空気環境の悪化

床下にたまった水が腐敗したり、カビや微生物が繁殖すると、嫌な臭いが室内に上がってくることがあります。


資産価値の低下

建物内部に見える被害がなかったとしても、床下の劣化は住宅の査定時に大きなマイナス要素になります。将来的に売却や賃貸を考えている場合にも不利に働きます。




このように、床下浸水は時間がたてばたつほど建物の構造・衛生・健康・資産すべてに悪影響を及ぼします。

ここからは床下浸水が起こってしまった際の初期対応の方法をご紹介しましょう。


STEP1 安全確認が最優先

・停電や漏電の可能性があるため、電源ブレーカーを落とす
・感電や転倒のリスクを避けるため、浸水したエリアに不用意に立ち入らないよう注意
・ガスの異常(臭いなど)を感じたら、元栓を閉めてガス会社へ連絡を


STEP2 写真で記録を残す(保険対応のため)

・被害状況(床下や室内の水位、濡れた家具など)を写真や動画で記録する
※火災保険や自治体の支援金申請の際に証拠資料として必要になることがあります。


STEP3 床下の水を排出する

・水が残っている場合、水中ポンプやバケツなどで排水する
※雨水や下水が混ざっていることも多いため、汚水への接触は避ける、手袋や長靴を着用


STEP4 床下を徹底的に乾燥させる

・床下の点検口を開けて換気
※サーキュレーターや送風機を使用して空気を循環させると効果的


STEP5 消毒・除菌作業を行う

・浸水が下水や河川水の場合は、雑菌やウイルスを含んでいる可能性が高いため、消毒
※市販の塩素系漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム)を薄めて使用するか、専門業者に依頼


STEP6 専門業者による点検・対応を検討

見えない部分の腐食やシロアリ被害、断熱材の劣化などはプロでなければ判断が難しいので、
床下点検、湿気対策、消毒処理などを行ってくれる業者への相談をおすすめします。

それでも、もし浸水の被害を受けてしまった場合には、無理に自分だけで対応しようとせず、状況に応じて専門業者の力を借りることも検討しましょう。




床下浸水後の復旧作業について、すべてを自己負担でまかなう必要はない場合もあります。

火災保険や自治体の補助金制度など、条件を満たせば経済的な支援を受けられる可能性があります。


火災保険で補償される場合

火災保険に「水災補償」が付帯されていると、床下浸水による被害にも保険金が支払われる場合があります。
対象となるのは以下のようなケースです。

・床下の構造材や配管の損傷
・浸水により発生したカビ・腐食への対応費用
・消毒・清掃・乾燥などの復旧作業費用

ただし、水災補償が付いていない契約も多いため、事前にご自身の保険内容を確認しておくことが重要です。

自治体の補助金・支援制度

自治体によっては、災害救助法の適用や被災者支援制度に基づき、床下浸水被害に対する補助金や見舞金が支給されることがあります。

<例>
・一定の浸水被害を受けた世帯に対する支援金の給付
・修繕や消毒に対する補助金
・被災証明書の発行による減税・公的支援の対象化

制度の内容や条件は地域によって異なるため、被災後は市区町村の役所やホームページで早めに確認しましょう。


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本記事では、床下浸水が発生したらどうなるの?放置するリスクや初期対応についてという部分に焦点を当てて解説しました。

【内容まとめ】
・床下浸水を放置すると起こること
・床下浸水発生時の初期対応
・火災保険の「水災補償」や自治体の「支援金」「補助金」を受けられることも

水害復旧でお悩みでしたら、プロである私たち業者にまずはお気軽にご相談くださいませ。

現在悩まれている方にとって本記事の内容がお役に立てれば幸いです。

最後までご覧いただきありがとうございました。