2025年9月22日(月曜日)

家庭で実践!効果的な浸水対策と水害の基本ガイド


毎年全国各地で浸水被害が頻発しています。これまで水害の心配が少なかった地域でも被害が報告されており、もはや「自分の家は大丈夫」とは言い切れない時代です。

浸水は一度起きると家具や家電が壊れるだけでなく、住環境の悪化や健康被害にもつながる深刻な問題です。
こうした被害を少しでも防ぐためには、日頃からの備えが不可欠です。

本記事では、家庭でできる効果的な浸水対策を具体的に紹介します。

大切な家族と財産を守るためにも防災意識を高めましょう。



以下は令和3年の浸水被害事例です。


令和3年8月の大雨
(令和3年8月7日~9月10日に起こった豪雨及び秋雨前線豪雨)

日本付近にある前線の影響で、西日本から東日本の広い地域で強い雨が降り、川があふれたり土砂崩れなどの災害が発生しました。

◆主な被害状況(佐賀県、福岡県、広島県等)

死者     13人
家屋の全壊  約50棟
家屋の半壊  約2千棟
床上浸水   約4千棟
床下浸水   約6千棟



令和3年7月1日からの大雨

(令和3年6月27日~7月15日起こった梅雨前線豪雨)

6月末から7月上旬にかけて、梅雨前線が西日本から東日本にかけて停滞し、西日本から東北にかけて広い範囲で大雨が降りました。その影響で、川の氾濫や土砂崩れなどの災害が発生しました。

◆主な被害状況(島根県、広島県、静岡県等)
死者      27人
行方不明者     2人
家屋の全壊  約60棟
家屋の半壊  約100棟
床上浸水   約600棟
床下浸水   約3千棟


参考:国土交通省 記者発表資料


ここからわかることは、それぞれ被害の特徴が異なりますが、どちらも共通して「浸水被害」が非常に大きいという点です。

特に8月の大雨では、命にかかわる被害よりも、住宅の浸水被害が圧倒的に多く、多くの人の生活や経済に長期的な影響を与えたことがわかります。

これらの被害から、浸水対策の強化が命と暮らしを守るカギであるといえるのではないでしょうか。


ここからは、誰にでもすぐできる事前対策や避難準備を紹介します。

すぐにできる事前対策3つ


① 自宅の排水路・側溝の清掃と点検をしましょう

落ち葉やゴミ、泥などで排水路が詰まっていると、雨水があふれて床下に流れ込む原因になります。
→ 定期的に側溝や排水口を掃除し、水の流れを確保しましょう。


② 敷地の傾きや排水の見直しを

家の周囲が低くなっていたり、地面が住宅側に傾いていると雨水が集まりやすくなります。
→ 家の周囲に透水性の高い砂利や砕石を敷くと、水が地面に吸収されやすくなり、表面を流れる水の量を減らすことができます。


③ 防水・止水アイテムを活用しよう

大雨が予想されるときには、簡易的な止水グッズで水の侵入を防ぐことができます。
以下のようなアイテムを事前に準備しておくとよいでしょう。


・土のう(簡易水のう)
土のう(土嚢)とは、土を詰めた袋で、水の侵入を物理的に防ぐシンプルな止水アイテムです。
玄関、通気口、敷地の出入口など、水が入りやすい箇所に積んでバリケードを作ります。

また、ビニール袋や専用の吸水型土のう(高分子吸水材入り)を使った「簡易水のう」は、軽量で保管がしやすく、使用前はコンパクトなためこちらもおすすめです。


・止水板
止水板とは、アルミや樹脂でできたパネル状の防水板です。
玄関や車庫などの入り口に取り付けることで水の侵入を遮断します。


・防水シート
床下の通気口や換気口、窓枠のすき間などを一時的に覆って水の侵入を防ぐために使います。
通気口に水が入りそうなとき、ガムテープやサンドバッグで押さえつけるように貼ったり、雨どいの漏れや側溝のあふれ対策としても応用できます。
※ただし、換気を妨いでしまうため、常時ふさがないように注意しましょう。


すぐにしておくべき避難準備2つ


① 地域のハザードマップを確認

浸水リスクがある地域を事前に把握しておくことで、早めの避難や対策につながります。
特に梅雨や台風シーズン前には、チェックするようにしましょう。


② 非常持ち出し袋を準備

□飲料水 最低でも1人1日3リットルを目安に、数日分
□非常食 缶詰や乾パン、エネルギーバーなど
火を使わずに食べられるものが便利
□懐中電灯と予備の電池 停電時の必需品 手回し充電式やLEDタイプがおすすめ
□常備薬・救急セット 普段飲んでいる薬や、絆創膏・消毒液など
□スマートフォンの充電器やモバイルバッテリー 緊急連絡や情報収集に必要
□現金 停電でカードが使えない場合に備えて
小銭も含め準備
□マスクや消毒液 感染症対策として

※その他
携帯ラジオ、予備の衣類、タオル、ビニール袋、重要書類のコピー(保険証、身分証明書など)、
カッターやライターなどもあると安心です。



浸水による被害は、外から見ただけでは分かりにくいことも多く、実際には深刻な損傷を受けている場合があります。
復旧には時間も手間もかかり、生活への影響は長期にわたることがあります。

だからこそ、水害は「起きてから対応する」のではなく、「起きる前に備える」ことが大切です。

それでも、もし浸水の被害を受けてしまった場合には、無理に自分だけで対応しようとせず、状況に応じて専門業者の力を借りることも検討しましょう。

安全で確実な復旧のためには、専門的な知識と技術が必要になるケースもあります。


特殊清掃 クリーンメイト

本記事では、家庭で実践!効果的な浸水対策と水害の基本ガイドという部分に焦点を当てて解説しました。

【内容まとめ】
・被害を防ぐには、日常からの「浸水対策」が重要
・家庭ですぐできる基本的な浸水対策は3つ
・早めの避難準備も効果的な対策


水害復旧でお悩みでしたら、プロである私たち業者にまずはお気軽にご相談くださいませ。

現在悩まれている方にとって本記事の内容がお役に立てれば幸いです。

最後までご覧いただきありがとうございました。