2025年9月23日(火曜日)

【孤独死】特殊清掃は死後何日から必要になる?死後の経過日数による影響を解説

孤独死等で、誰にも看取られることなく亡くなり発見までに時間がかかってしまった場合、故人の住居にはさまざまな影響が及びます。

中でも重要なのが「特殊清掃」が必要になるのか?という点です。

特殊清掃とは、通常の清掃では対処できない腐敗臭や体液、害虫の発生など、死後に生じる深刻な汚染を専門的に処理する作業を指します。

しかし、死後すぐに必要になるわけではなく、経過日数によってその必要性や作業の難易度は大きく変わります。

本記事では、「死後何日から特殊清掃が必要になるのか?」という疑問に焦点を当て、死後経過日数が室内環境や清掃内容に与える影響を詳しく解説します。

孤独死の現場に関わる方や、不動産オーナー、遺族の方々にとって、役立つ情報となっていますのでぜひ最後まで読んでくださいね。

そもそも遺体はなぜ腐敗するのでしょうか?

人が亡くなると、体の中の働きがすべて止まります。
しかし、体内にある酵素(こうそ)や細菌はすぐには死なず、体の組織を少しずつ分解し始めます。これが腐敗のはじまりです。


まず、体内の酵素が細胞や組織を自己分解していきます。この段階では、見た目の変化は少ないですが、内部ではすでに腐敗が進行しています。
そして、腸内にいる細菌が活動を始め、ガスや悪臭を発生させながら体をさらに分解していきます。

加えて、気温や湿度といった外部の環境も腐敗のスピードに大きく影響します。

特に夏場のように気温が高いと、細菌の働きが活発になり、腐敗が早く進みます。
また、湿度が高いとカビや虫が発生しやすく、状況はさらに悪化します。

つまり、腐敗が進むのは「体の中からの分解」と「外からの環境の影響」が同時に起こるからなのです。



では、遺体や室内の様子がどう変化するのか、死後の経過日数別に説明しましょう。


死後1~3日
【遺体の状態】
この段階は腐敗の初期段階です。
外見上は大きな変化が少ない場合もありますが、体内では自己分解(自己融解)が始まり、徐々にガスや臭気が発生します。

【室内環境の変化】
軽い腐敗臭が発生することもありますが、まだ室内全体に広がるほどではないことが多いです。気温が高い夏場は臭いの広がりが早いです。

【清掃の必要性】
夏場で布団や床に体液が染み出している場合は特殊清掃が必要になることがあります。
一方、気温が低く腐敗が進んでいない場合や、病院・介護施設などですぐに発見されたケースでは、体液や臭気の広がりも少なく、通常の清掃や消毒のみで対応できるでしょう。


死後4日~2週間 
【遺体の状態】
本格的な腐敗が進み、体が膨張し、強烈な腐敗臭が発生します。
体液(血液やリンパ液)が床に染み出すこともあり、害虫(ウジ・ハエ)が発生し始めます。

【室内環境の変化】
臭いが部屋のみならず、建物全体に広がる場合があり、近隣からの通報につながるケースもあります。
体液は床材や下の階まで染み込む可能性があり、リフォームが必要になることも。

【清掃の必要性】
本格的な特殊清掃が必須になります。
体液の除去、消臭、消毒・除菌、害虫駆除、汚染箇所の解体・処分など多岐にわたる作業が必要です。



■死後3週間以上経過した場合の清掃実態
【遺体の状態】
遺体は大きく腐敗し、白骨化が始まることもあります。
腐敗臭は極めて強く、体液は広範囲に拡散します。
害虫の繁殖も激しく、感染症リスクも高まります。

【室内環境の変化】
床材・壁材だけでなく、構造部分にまで体液や臭気が浸透している可能性があります。
エアコンや換気扇にも臭気が入り込み、通常の消臭では対応不能なことも。

【清掃の必要性】
大規模な特殊清掃およびリフォーム・原状回復工事が必要になるレベルです。
・フローリングの張り替え
・クロスや断熱材の撤去
・脱臭機による長期間の処理
などが必要になると考えられます。


死後の経過日数が長くなればなるほど、腐敗の進行とともに清掃の難易度が上昇します。
つまり、特殊清掃にかかる費用も大幅に上がってしまうのです。

早期発見が何より重要ですが、もし特殊清掃が必要な場合には、経験と実績のある専門業者への依頼が不可欠です。


ここからは、清掃を始める一番のタイミングや特殊清掃業者を探す時期について解説します。

特殊清掃は遺体発見後すぐに始められるのか?


それでは、特殊清掃は遺体発見後すぐに始めることができるのでしょうか?


孤独死が発見されると、まず警察による現場検証が行われます。この検証が完了し、警察から現場への立ち入り許可が出るまでは、清掃作業を開始することはできません。

※検証期間は通常1~3日程度ですが、状況により異なります。


なので、特殊清掃を始められるのは警察による現場検証の完了後、早ければ、遺体発見の3日後ごろから開始することができます。


結論としては、遺体発見から1週間以内の開始するのが、理想的といえるのではないでしょうか。


業者探しはいつ始めればいい?


となると、業者探しは、いつから始めたらいいのでしょう。

それは、「発見直後」から始めることです。

業者を選ぶ際は「相見積もり」を取りつつ迅速に判断を

業者を選ぶ際は、数社ピックアップし、無料見積もりや相談を利用して比較しましょう。
遅くとも遺体搬送後1~2日以内には業者を決定するのがおすすめです。

特殊清掃 クリーンメイト

本記事では、「死後何日から特殊清掃が必要になるのか?」という部分に焦点を当てて解説しました。

【内容まとめ】
・特殊清掃が必要になるタイミングは死後の経過日数と状況によって異なる
・死後4日以降は腐敗が急速に進行し、特殊清掃の必要性が高まる
・死後3週間以上経過すると、清掃だけでなく大規模なリフォームが必要なケースもある
・特殊清掃は遺体発見直後には行えず、警察の現場検証終了後から開始可能
・業者探しは遺体発見直後から始め、遅くとも1~2日以内に決定するのが望ましい

特殊清掃を行う際、まずは故人に対する供養の気持ちを大切にしていただき、家族や親族にとって一番いい方法を取ってもらいたいと思っております。

お悩みでしたら、プロである私たち業者にまずはお気軽にご相談くださいませ。