2024年3月29日(金曜日)

孤独死の影に潜む真実とは…|孤独死現場で遺体を発見したときの状況とその後や対処法について解説

孤独死の影に潜む真実とは…|孤独死現場で遺体を発見したときの状況とその後や対処法について解説


もし、身近な人が孤独死をしてしまったらどうすればいいのか。

親族にとっては言葉では表せないほどのショックを受ける出来事でありますが、ご遺体を発見した場合には適切に対処しなければなりません。

本記事では、孤独死現場で遺体を発見したときの状況やその後について、また孤独死の場合の対処法や予防策についてを解説していきます。

今から対策を知っておくことで、いざという時の対処がしやすくなりますので、ぜひご一読ください。

本記事の内容が、みなさんの一助となれれば幸いです。



孤独死とは

孤独死とは、一人で生活を送っていた人が亡くなり、長期間誰からも気づかれず発見される状況を指します。

病気によってお亡くなりになる方や、急死された方が後に発見されて孤独死が発覚した、というケースがほとんど。

高齢者の方が多いイメージがありますが、実は若者の場合にも起こり得る問題となっています。

原因としては、周囲の人(家族やご近所)とのコミュニケーションが取れず、孤立状態になってしまうことが一番の理由として挙げられます。




高齢化社会が進展する中、一人暮らしの高齢者が増加し、孤独死が社会問題として議論されるようになりました。

また、孤独死は生前の社会的孤立や精神的な孤独、身体的な問題などが要因として挙げられます。




孤独死したご遺体や現場(お部屋)はどうなる?


孤独死が発生した場合、遺体や現場にはさまざまな状況が生じます。

なぜそのような状況になるかと言いますと、ご遺体が長期間放置されることによって腐敗が進んでしまうからです。

ここでは、孤独死した遺体が腐敗していく過程や現場の状況を紹介します。



※以下の内容には気分を害する可能性がある表現が含まれていますので、お読みいただく際にはご注意ください。

また、苦手な方は次項『孤独死を発見してから葬儀までの一般的な流れとやるべき手順』からご覧くださいませ。



1.死後硬直が始まる




お亡くなりになった後、体温の低下と共に身体の硬直が始まります

顔面が蒼白になり、体は冷たく、硬くなっていきます。

外気(環境温度)と同じ温度になるまで、通常は1時間に0.5~1度ずつ低下していくのです。

また、夏場は腐敗のスピードが速い原因には、外気の温度が高いことが挙げられますね。


2.死斑が見られる




心臓が止まって死後硬直が始まると、当然血液の流れも止まってしまいます

そうすると、重力が保てなくなり体の下の方へと血液が移動していきます。

仰向け状態の人であれば背中側に、うつ伏せ状態の人であればお腹側にということですね。

このときに皮膚表面から見える血液の斑点を、死斑(しはん)と言います。


3. 内臓(消化器官)から腐敗が始まる




孤独死後の遺体は徐々に腐敗が進行します。

死後約48時間ほど経過すると硬直が緩み始めることで、腐敗が始まっていくのです。

まず、内臓の消化器官(胃や腸など)が最初に腐敗していき、腸内細菌や胃液によって内臓が溶けていきます。


この過程では、周囲の環境にも悪臭が広がります。


4.腐敗によって発生したガスで膨張し、体液や血液が漏れ出る




遺体の分解が進むことにより、腐敗ガスが発生します。

腐敗ガスが体中に広がっていき、徐々に身体が膨張して破裂することで体液や血液が外へ漏出しています。

大小さまざまな気泡が膨らんで破裂してくような状況です。

このときに発生する死臭は、人が不快だと感じる悪臭(チーズなどが腐ったような臭い)となるのです。

また、漏れ出た体液・血液や腐敗臭によって現場には汚れ・臭いが生じ、清潔でなくなります


5.害虫(ハエ・ウジなど)が発生する




孤独死が長期間見過ごされると、ご遺体から発生する臭いによってきた害虫が発生します。

人の血肉をエサとするハエが遺体に卵を産み付け、約1日ほどで卵が孵って大量のウジが発生しだします。

その発生したウジが遺体を食べ、成虫になってまた卵を産み付けて…。

というように、この状態を放置したままだと半永久的に害虫が増え続けることになってしまうのです。


また、発生したハエやウジは近隣への悪影響を及ぼす可能性があります。

もしハエが病原菌を保有していた場合、近隣の住宅へ侵入すると感染症にかかってしまうかもしれません。

なので、孤独死現場でご遺体を発見したらすぐに、適切な対処を行いましょう



孤独死後のご遺体の変化を以下にまとめました。

起こる現象時間遺体の変化
初期に起こる現象死亡直後・顔が白くなる
・体温低下
約2時間経過・死後硬直の開始
・死斑の発現
約20時間経過・死後硬直のピーク
・死斑が全体へ広がる
約24時間経過・皮膚が乾燥しだす
腐敗の現象約48時間経過・硬直が緩み始める
・腐敗臭の発生
約72時間経過・腐敗ガスの発生
・体全体が膨張し始める
・体液や血液が漏れ出る
腐敗後の現象腐敗が始まってから
1週間~1ヶ月ほど
・ハエやウジなどの害虫の発生
・白骨化


孤独死を発見してから葬儀までの一般的な流れと行うべき手順

孤独死を発見してからはまず、速やかに警察に通報して現場検証を受ける必要があります。

遺体が見つかった場合は、近隣や関係者への連絡を行い適切な対応を取ることが重要です。

ここでは、孤独死を発見してから葬儀までの一般的な流れと、その際にやるべき手順についてご紹介していきます。


遺族が行うべき手順について



孤独死が発覚してから遺族が行うべき手順は、主に下記の通りです。

警察への連絡
その他家族や親族への連絡
特殊清掃業者への連絡
葬儀の準備


もしご遺体を発見したらまず、速やかに警察へと連絡しましょう。

連絡時には状況を正確に伝えておくことが重要です。


通報者本人の名前、孤独死者の名前、発見した時間、どういう経緯で発見したのか、などを伝えましょう。

例)今日の○○時に母の様子を見に行ったら連絡がなく、合いかぎを使って中に入ったら倒れていて異臭がする

などの情報をゆっくりでいいので正確に伝えてください。


上記に挙げたもの以外にも親族がするべき手順(手続き等)がありますが、次はご遺体発見から葬儀までの流れを見ていきましょう。


ご遺体発見後から葬儀までの流れ



1.警察による現場検証


遺体の発見が確認された後は、警察へと状況を報告します。

警察が現場に到着して遺体の検証を行い、死亡時刻・死亡要因・身元確認をおこないます。

警察による現場検証では、遺体の確認や身元の特定などが行われ、死因の究明や死亡時の状況を調査するため、必要な手続きが取られます。


このときに注意してもらいたいのは、警察による現場検証が終わるまでは絶対に室内へ入らないこと。

正確な検証が行えなくなりますので、ご遺体にも触れてはいけません。


無事に検証が終われば警察からご遺族へ連絡が入ります。


2.身元の特定と遺族への連絡


遺体が特定された場合は、遺族や身元引受人に連絡が行われます。

このときおこなわれる親族への連絡には優先順位があり、以下のような順番に連絡が入ります


優先順位血縁関係
1配偶者
21親等(両親・子供)
32親等(祖父母・兄弟姉妹・孫)
43親等(曾祖父母・叔父叔母・甥姪・ひ孫)
5以下4親等以下
親族の範囲図

親族とは血族(6親等以内)と姻族(3親等以内)の範囲にいる人で、血縁関係の近い人から優先的に連絡が入ります。

遺族には遺体の引き取りについての手続きが案内され、適切なサポートが提供されます。


※腐敗の進度によっては身元の特定までに時間が掛かる場合もありますが、身元が判明したあとには必ず再度引き取りについての連絡が入ります。


ご遺体の引き取りについての流れが知りたい方は、下記の記事もご覧ください。

関連記事:『孤独死現場の清掃は業者に依頼しよう!』~孤独死現場での特殊清掃の流れから業者選びのポイントまで解説~

3.特殊清掃専門業者への連絡


警察からの連絡後に遺体を引き取った後には、お部屋の特殊清掃を行う必要があります。

孤独死現場の清掃は専門業者に依頼することが一般的で、普通の清掃では汚れが取れません

一般の方が自身で特殊清掃を行うことは感染症のリスクが高まりとても危険です。

精神的な苦痛を受けることも考えられる為、無理をせず専門の業者を頼ってください。


専門業者は特殊な薬剤や機材を使って、体液による汚れや腐敗臭を除去してくれます。

業者によっては特殊清掃と一緒に遺品整理もしてくれる可能性がありますので、費用面からも2つを同時におこなえる業者に依頼することがおすすめでしょう。

専門業者へ依頼することで、遺族や関係者に負担をかけることなく、特殊清掃が行われます。


特殊清掃業者の選び方については、下記の記事にて詳しく解説しております。

関連記事:悪徳業者に騙されないで!!特殊清掃のプロを見極める方法とは?|悪徳業者の特徴と特殊清掃のプロが行う作業内容を紹介

4.死亡届の提出と火葬・葬儀の実施


身元の特定が確認された場合は、死亡診断書を提出して死亡届の手続きを行います

遺族や関係者が適切な形で最後のお別れを行うことができるよう、しっかりと供養してあげましょう。


ただし、孤独死した遺体の取り扱いについて、遺族がいない場合は葬儀を執り行うことが難しいケースもあります。

この場合、地方公共団体が遺体を引き取り、火葬して「無縁塚」に埋葬します。


また、遺体の身元が分からない場合も同様に地方公共団体が遺体を引き取ります。

身元の特定が困難な場合は、DNA鑑定や歯の治療歴などから身元を特定し、適切な処理を行います。




孤独死現場の特殊清掃をプロに任せるべき理由

孤独死現場では、遺体の発見やその後の清掃などに関連する作業は非常に精神的に負担が大きいものとなります。

そのため、プロの特殊清掃業者に任せることが重要なのです。

特殊清掃を業者に任せるべき理由としては、下記の通りです。



精神的な負担を軽減できる


孤独死現場での清掃には、遺族や関係者にとって非常に精神的な負担がかかります。

特殊清掃業者に委託することで、その負担を軽減することができます。


感染症等のリスクを回避できる


孤独死現場には、感染症のリスクが潜んでいます。

専門の特殊清掃業者は適切な衛生管理を行い、安全に清掃を行うことができます。


悪臭を徹底的に除去してもらえる


孤独死現場では、腐敗臭などの強い悪臭が発生します。

特殊清掃業者は専用の機器や薬剤を使用して、悪臭を徹底的に除去してくれます。


特殊清掃と遺品整理を一緒に頼める場合がある


特殊清掃業者には、遺品整理も含めたトータルな清掃サービスを提供している場合があります。

一括して任せることで、効率的に現場の回復を行うことができます。




孤独死が起こった場合の対処法と予防


孤独死が発覚した時の対策は、まず冷静になり、パニックに陥らないことが重要です。

すぐに警察に通報し、遺体が見つかった場合は全てをそのままにせず、他の住人に影響が及ぶことを避けるために速やかに対処する必要があります。

身近な人が孤独死したことによるショックのあまり、頭が真っ白になってしまうことと思います。


まずは深呼吸して自身を落ち着かせてから、焦らず警察へと連絡してくださいね

また、連絡等が終わり少し落ち着いたころ、遺族や関係者には適切なサポートを提供したり、精神的なケアを怠らないよう注意することが大切です。



一方、孤独死を予防するための対策は、定期的な健康チェックや身近な人との交流をこまめにすることが挙げられます。

また、自宅での生活が続く場合は、緊急時の連絡先を伝えておくことや、定期的な安否確認を行うなど、周囲とのコミュニケーションを密にして孤立感を軽減することも効果的です。


これらの対策を講じることで、孤独死の発生を未然に防ぎ、発覚した際には効果的な対処ができるよう対策を準備しておきましょう。




まとめ:孤独死を発見したらまずは警察へ、その後特殊清掃業者へ連絡しましょう

本記事では、孤独死を発見したときの状況やその後の流れについてや、孤独死の対処法と予防についてを解説しました。

内容まとめ

・孤独死したご遺体やお部屋の状況について解説
・孤独死を発見したらまずは警察に連絡
・葬儀までの流れとやるべき手順について
・孤独死現場の清掃はリスクが高いため、特殊清掃業者へ依頼するのがおすすめ
・対処法は、まずは冷静に警察へと連絡することが大切
・生前から周囲とのコミュニケーションを取り、予防対策をしておく



孤独死が社会問題となっている現代。

遺体の発見から葬儀までの一連の流れに関わる対応は、遺族や関係者にとって非常に重要です。

遺体発見後、警察への連絡や現場検証、身元の確認、そして特殊清掃の手配など、適切な対応をとることが不可欠。


孤独死現場での一般的な対処法を知り、適切に行動することが大切です。

遺体の取り扱いや特殊清掃、遺品整理などはプロに任せることで、精神的な負担を軽減したり、感染症のリスクを回避することができます。

さらに、孤独死を予防するための対策も必要です。

すべての対策を講じることで、孤独死の影に潜む真実や背景を理解し、より安心した生活を送るための一歩となるでしょう。


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